Yuki-KG’s blog

アメリカやイギリス、英語のことなど書いています。

英語で理科〜物理〜

中学高校の理科でいろいろ習いましたが、そこで習った言葉や法則などについて、英語でなんて言うんだろうと思ったことありませんか? そんな、理科で出てくる英語をまとめてみました。 

今回は物理編です。化学についてはこちらをごらんください。

Contents

力 (force) と運動 (motion)

力 (force)、質量 (mass)、加速度 (acceleration)

質量 (mass) があり、それがある速度 (velocity) で動いているとき、何も力を加えなければ、その速度は一定となります。これをニュートンの第一運動法則 (Newton's first law of motion) といいます。

それに (force) を加えると、加速度 (acceleration) が発生します。その関係は

\[ \vec{F}=m\vec{a} \]

となります。これをニュートンの第二運動法則 (Newton's second law of motion) といいます。ここで \(\vec{F}\) は力を示すベクトル (vector)、 \(\vec{a}\) は加速度を示すベクトル、 \(m\) は物体の質量です。

力はベクトルなので、向きと大きさをもちます。複数の力が物体に加わると、それぞれの力のベクトルを合成したものが正味の力となります。正味の力と加速度とは向きが同じとなります。

力を加えられて加速された物体は、時間とともに速度が変化していきます。速度 \(\vec{v}\) と、時間 \(t\) と加速度 \(\vec{a}\) との間には

\[ \vec{v} = \int \vec{a}dt \]

の関係があります。

運動量 (momentum)

運動量 (momentum) とは、ざっくりイメージすると、速度のある物体について、止めるのがどれだけ難しいかをあらわすものです。速度 \(\vec{v}\) で動く質量 \(m\) の物体の運動量 \(\vec{p}\) は、

\[ \vec{p} = m\vec{v} \]

であらわされます。つまり同じ速度なら、質量の大きいものほど止めるのが難しく、同じ質量なら速く動いているものほど止めるのが難しい、ということです。

運動量はベクトルなので、 (system) の中にある物体たちの個々の運動量は合成することができます。つまり、ある系の中に質量 \(m_1\) と \(m_2\) の2つの物体がそれぞれ速度 \(\vec{v}_1\) と \(\vec{v}_2\) で動いているとすると、その物体の運動量はそれぞれ \(\vec{p_1}=m_1\vec{v_1}\) と \(\vec{p_2}=m_2\vec{v_2}\) となり、その系のトータルの運動量は \(\vec{P}_{total} = \vec{p_1}+\vec{p_2}=m_1\vec{v_1}+m_2\vec{v_2} \) となります。

運動量は

\[ \begin{eqnarray} \vec{p} & = & m\vec{v} \\ & = & m\int \vec{a}dt \\ & = & \int m\vec{a}dt \\ & = & \int \vec{F}dt \end{eqnarray} \]

なので、力を時間で積分したものとしてもあらわされます。

中の物体の質量が増減しない系のことを閉じた系 (closed system) といいます。中の物体に正味の力が外部からかからない系のことを孤立した系 (isolated system) といいます。閉じた孤立系の場合、外部からの正味の力は零なので、運動量の変化も零になります。これを運動量が保存される (conserved) といいます。系の内部の力は系全体の運動量に影響を及ぼしません。これをニュートンの第三法則 (Newton's third law) といいます。

作用

ニュートン万有引力の法則 (Newton's law of universal gravitation)

質量をもつ2つの物体の間の引力 (gravitational force) \(F_g\) は、その質量と距離だけに依存します。2つの物体の質量をそれぞれ \(m_1, m_2\)、2つの物体の間の距離を \(r\)とすると、その2つの物体の間の引力は

\[ F_g = G\frac{m_1m_2}{r^2} \]

の関係があります。ここで \( G=6.67\times10^{-11} \) (m3/kg・s2) は万有引力定数 (gravitational constant) です。

引力は質量の積に正比例しており (directly proportional to the product of the masses)、距離の自乗に反比例しています (inversely proportional to the square of the distance)。そのため、この法則は逆2乗の法則 (inverse-square law) ともよばれます。

すべての物体は、重力場 (gravitational field) \(g\) を発生させることによって他の物体を引き寄せています。重力場単位質量あたりの引力 (gravitational force per unit mass) として定義されます。質量 \(m_1\) の物体が質量 \(m_2\) の物体に及ぼす重力場 (the gravitational field of mass \(m_1\) on an object with mass \(m_2\) ) の強さは、上の方程式を \(m_2\) で割って、

\[ \begin{eqnarray} g & = & \frac{F_g}{m_2} \\ & = & G\frac{m_1m_2}{r^2m_2} \\ & = & G\frac{m_1}{r^2} \end{eqnarray} \]

であらわされます。

電磁場

電場あるいは電界 (electric field) は、磁場あるいは磁界 (magnetic field) の変化と、電荷 (electric charge) から発生します。

電荷、または電荷の集まりには、関連する電界が存在します。この電界の中に置かれた帯電した物体は、電界が物体の電荷と相互作用して静電気力 (electrostatic force) を発生します。電界線 (electric field lines) は、正に帯電した粒子 (positively charged particle) がその地点で電界の中にあった場合に受ける力を表しています。

磁界が変化すると、電荷が移動することがあります。この現象は、電線に電流を誘起する発電機でよく利用されます。磁界の変化を大きくしたり、ワイヤーを巻いて磁界の変化の影響をより多く受けるようにすれば、誘導電流 (induced current) を大きくすることができます。

磁界は、永久磁石 (parmanent magnet) と電荷の運動から発生します。

磁石 (magnet) には、地球の磁場のように自然に存在するものと、強磁性 (ferromagnetic material) を磁化して (magnetize) 作るものがあります。

磁界は、究極的には電荷の運動の結果です。直線状の電線に電流が流れ、その周りを磁界が取り囲んでいるのがわかります。この現象を利用して、モーターを動かしたり、コンピュータに情報を記憶させたりしています。

電線を巻いたり、流す電流を増やしたりすることで、電流を流す電線の周りの磁界を大きくすることができます。磁界では、磁石のN側 (north side) が磁界の中にあるときに受ける力を磁力線 (magnetic field lines) が表しています。

クーロンの法則 (Coulomb's law)

電気の世界でも似たような法則があります。

エネルギー (energy)

エネルギー (energy) とは、仕事をできる能力、つまり仕事量のことをいいます。仕事量 (work) \(W\) とは、力 \(F\) を距離 (distanceあるいはdisplacement) \(d\) だけ及ぼすことをいい、 \(W=Fd\) であらわされます。1ニュートン (newton) の力で1メートル (米 meter 英 metre) 動かす仕事量の単位をジュール (joule) といいます。

エネルギー保存則 (law of energy conservation)

エネルギーの保存とは、エネルギーは生成したり消滅したりすることはなく、ある形態から別の形態に変わるだけであるという原則のことです。

エネルギーの形態には、次のようなものがあります。

  • 位置エネルギー (position energy)
  • 運動エネルギー (kinetic energy)
  • 熱エネルギー (heat energy あるいは thermal energy)
  • 化学エネルギー (chemical energy)
  • 光エネルギー (light energy あるいは radiant energy)

波 (wave)

(wave) とは、伝搬する (propagate) 乱れ (disturbance) のことです。波は媒体 (medium) の中を伝っていきます。波は物体を運ぶことなくエネルギーを運びます。

波の周期 (period) とは、1つの波が完了するサイクルにかかる時間をいいます。波長 (wavelength) とは、隣接する波の同じ点までの距離のことです。振動数あるいは周波数 (frequency) とは、1秒間に描ける波のサイクルの数のことで、ヘルツ (hertz あるいは cycles per second) であらわします。例えば、4ヘルツの周波数とは、1秒間に4サイクルの波を描くことです。

波の速度 (speed) とは、単位時間あたりに移動する波の距離のことであり、波長 \(\lambda \) と周波数 \(f\) の積 \(\lambda f\) であらわされます。波の速度は、そのタイプ(光、音など)や伝わる媒体によって変わってきます。例えば光は音よりも速く伝わりますし、音は空気中よりも水や液体の中の方が速く伝わります。

複数の波が同じ場所にかぶさると、波の高さが足し合わされます。プラスの高さとマイナスの高さの波がかぶさると、互いに打ち消し合います。これを波の干渉 (interference) といいます。

電磁波 (electromagnetic radiation)

光 (light)

(light) は、粒子と波の両方の性質を持ちます。光の粒子のことを光子 (photon) といいます。一方、光は波と同じく周波数と波長を持ちます。しかし伝搬するための媒体は必要ありません。

波長380ナノメートル〜750ナノメートルの範囲の光はヒトの目で認識できるので、可視光 (visible light) といいます。可視光は波長が長いものから短いものに向かって赤から紫へ七色の虹の色となっており、紫よりも波長の短い光を紫外線 (ultraviolet) といいます。紫外線よりも波長の短い、およそ \(10^{-10}\) メートルほどのものをX線 (X-ray)、さらに短いガンマ線 (gamma ray) の波長は \(10^{-12}\) メートルのオーダーになります。赤よりも波長の長い光を赤外線 (infrared) といい、赤外線よりも波長の長い、波長 \(10^{-2}\) メートルほどのものをマイクロ波 (microwave) 、さらに波長の長い、波長 \(10^{3}\) メートルほどのものは電波 (radio) といいます。

参考