英語を書くときに、新聞記事のタイトル、雑誌名、本の題名、映画の題名、テレビ番組名、その一話一話の題名をどういうふうに表記するか、意識していますか? 日本語だと、カギカッコ(「」)で囲んだりするのですが、英語でもちゃんとルールがあるのです。
今回は題名を表記するときのルールについてみていきます。
イタリックにするもの
次のようなものは、イタリックにします。手書きの場合は、アンダーライン(下線)を引きます。
- 本の題名(例:A Tale of Two Cities「二都物語」)
- パンフレット名
- コレクション名
- 雑誌など定期刊行物の名前(例:The Post、Newsweek)
- 新聞の名前(例:The New York Times、The Yomiuri Shimbun、The Wall Street Journal)
- 長編詩の名前(例:Odyssey「オデュッセイア」)
- 演劇のタイトル(例:La Traviata「椿姫」)
- 映画のタイトル(例:Bonnie and Clyde「俺たちに明日はない」、Seven Samurai「七人の侍」)
- ミュージカルのタイトル(例:Mamma Mia「マンマ・ミーア」、Half A Sixpence「ハーフ・ア・シックスペンス」)
- 絵画や彫刻の作品名(例:The Jewish Bride「ユダヤの花嫁」、The Thinker「考える人」)
- テレビ番組名(例:Miami Vice「マイアミ・バイス」)
題名が冠詞(a、an、the)ではじまるようなとき、それをつけると文の構文に合わなくなるような場合には、その冠詞を取ることができます。たとえば、
Dickens’ A Tale of Two Cities was his favorite novel.
とすると、Dickens’ A Tale ...となってしまい、文法的におかしくなってしまいますね。
そんなときには、Dickens’の次のAを取り除いて
Dickens' Tale of Two Cities was his favorite novel.
とします。
雑誌や定期刊行物などの名前が冠詞ではじまるようなとき、それが文中にくる場合には、その冠詞はイタリックにしたり下線を引いたりはしません(ただし、その冠詞が文頭にくる場合は除きます)。たとえば
The headlines of the Post are legendary.
「ザ・ポスト」のヘッドラインは伝説になるほど有名だ。
の「the Post」の前の「the」はイタリックになりません。
引用符でくくるもの
次のようなものは、ダブルクォーテーション(引用符)でくくります。
- 新聞や雑誌の記事名
- エッセイの名前
- 歌の名前
- 本の各章のサブタイトル
- 短編小説のタイトル
- 短編詩のタイトル
- ミュージカルの一場のサブタイトル
- テレビ番組の一話のタイトル
例:
I saw a movie made from the short story “Ballad of the Sad Cafe”.
私は短編小説「悲しき酒場の唄」をもとにした映画を見た。
I love “the Trouble with Tribbles” episode of Star Trek.
私は「スタートレック」の「新種クアドトリティケール」の回が好きだ。
まとめ
いかがでしたか?
題名の書き方には2種類あることをみていきました。
- 本、パンフレット、コレクション、定期刊行物・雑誌、新聞、長編詩、演劇、映画、ミュージカル、絵画や彫刻、テレビ番組の名前は、イタリックにする
- 新聞・雑誌記事、エッセイ、歌、本の各章、短編小説、短編詩、ミュージカルの一場、テレビ番組の一話のタイトルは、引用符でくくる
題名の表記のルールを知って、正しく英文を書くようにしましょう。
参考文献
The Princeton Language Institute. 21st Century Guide To Improving Your Writing. New York: Dell Publishing, 1995.