Yuki-KG’s blog

アメリカやイギリス、英語のことなど書いています。

英語で数学〜幾何〜

小学校の算数や、中学高校の数学でいろいろ習いましたが、そこで習った言葉や公式や定理について、英語でなんて言うんだろうと思ったことありませんか?

そんな、算数や数学で出てくる英語をまとめてみました。

とは言っても筆者も数学から離れて長いので、あまり数学的に厳密な定義や言い方ができていないかもしれません。また、一応中学から高校レベルまでの数学について解説しますが、一部、高校レベルを超えた数学も含むことがあります。あくまで、「この言葉は英語ではこう言う」ということを意識していただければと思います。

今回は「幾何」編です。「数と式」については以下をご覧ください。

Contents

角 (angle)

(angle) は、その大きさ(角度)を分度器 (protractor) を使って測ることができます。角には、角度が

  • 90度に満たない鋭角 (acute angle) 
  • 90度の直角 (right angle) 
  • 90度より大きく180度に満たない鈍角 (obtuse angle) 
  • 180度の等しい平角 (straight angle) 
  • 180度より大きく360度に満たない優角 (reflex angle) 
  • 360度の周角 (full rotation) 

があります。

角度のあらわし方には、 (degree) であらわすことが一般的です。1度の中は60等分し、その1を (minute) といいます。1分の中も60等分し、その1を (second) といいます。

角度をあらわす単位は度のほかに、180度を \(\pi\) (\(\pi\):円周率)とする、ラジアン (radian) であらわす方法もあります。1ラジアンは約57.3度になります。

合わせて90度になる2つの角を余角 (complimentary angles) 、合わせて180度になる2つの角を補角 (supplementary angles) といいます。

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点 (point)

(point) は、0次元の図形です。点には大きさがなく、ただ位置だけをもちます。

線 (line)

(line) は、1次元の図形です。線には太さ (thickness) はなく、ただ長さ (length) だけをもちます。

直線 (line) とは、まっすぐ両方向に限りなく伸びている線のことをいいます。 (end) があり、そこから始まって一方向に伸びている線のことを半直線 (ray) といいます。端が2つあり、端から端までに長さが限られる線のことを線分 (line segment) といいます。

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2つの直線が交わらないとき、それらの直線は平行である (parallel) といいます。平行でない直線は、どこかで必ず交わります。交わる点(交点)のところの対角 (vertical angles) は等しくなります。

平行な2本の直線に、これらと平行でない直線、つまり横断線 (traversal) が交わるとき、同位角 (corresponding angles) は等しくなります。また錯角 (alternate interior angles) も等しくなります。

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平面図形

平面 (plane) は、2次元の図形です。

三角形 (triangle)

三角形 (triangle) とは、 (side) 3つで閉じた図形のことをいいます。3つの辺がどれも同じ長さの三角形のことを正三角形 (equilateral triangle または regular triangle) といいます。2つの辺だけが同じ長さの三角形のことを二等辺三角形 (isosceles triangle) 、辺が3つとも違う長さの三角形のことを不等辺三角形 (scalene triangle) と言います。正三角形の3つの角はどれも同じ(60度)で、二等辺三角形は2つの角が同じになります。不等辺三角形の角は3つとも異なります。

角が3つとも90度未満の三角形のことを鋭角三角形 (acute triangle) 、1つの角が90度になっている三角形のことを直角三角形 (right triangle) 、1つの角が90度を超えている三角形のことを鈍角三角形 (obtuse triangle) といいます。三角形の3つの角を足し合わせると必ず180度になるため、90度以上の角を2つ以上もつ三角形はありえません。

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1つの角が直角で、その角をはさむ2つの辺の長さが等しい三角形のことを直角二等辺三角形 (right isosceles triangle) といいます。

三角形の3つの辺の長さをたし合わせたものを周長 (perimeter) といいます。

三角形は面積 (area) をもちます。三角形の面積は底辺 (base) の長さと高さ (height) をかけたものの半分に等しくなります。また三角形の各辺の長さをそれぞれ \(a\) 、 \(b\) 、 \(c\) とし、\(s=(a+b+c)/2\) とすると、その三角形の面積は \(\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}\) となります。これをヘロンの公式 (Heron's formula) といいます。

三角形の性質

直角三角形の斜辺 (hypotenuse) の長さを \(h\)、他の辺の長さをそれぞれ \(a\)、 \(b\) とすると、

\[ \begin{eqnarray} h^2 & = & a^2 + b^2 \\ h & = & \sqrt{a^2 + b^2} \end{eqnarray} \]

が成り立ちます。これを三平方の定理 (Pythagorean theorem) といいます。

三角形の各頂点と、その対辺の中点 (midpoint) との間を結んだ線分、つまり中線 (median) は3本引けますが、その3本の中線は必ず1ヶ所で交わります。この交わった点のことをその三角形の重心 (centroid あるいは geometric center) といいます。三角形の頂点から重心までの長さは、重心からその頂点の対辺と交わる点までの長さの2倍に必ずなります。

三角形の各頂点から、その対辺に向かって、それと垂直になるように引いた線分、つまり垂線 (altitude) は3本引けますが、それも必ず1ヶ所で交わります。この交わった点のことをその三角形の垂心 (orthocenter) といいます。

三角形の各頂点の角の二等分線 (angle bisector) も必ず1ヶ所で交わります。この交わった点のことをその三角形の内心 (incenter) といいます。

三角形のある頂点の角の二等分線と、他の2つの頂点の外角の二等分線も必ず1ヶ所で交わります。この交わった点のことをその三角形の傍心 (excenter) といいます。

三角形の各辺の垂直二等分線 (perpendicular bisector) も必ず1ヶ所で交わります。この交わった点のことをその三角形の外心 (circumcenter) といいます。

三角形の重心と垂心と外心は必ず同一直線上にあります。この直線をオイラー (Euler line) といいます。

四角形 (tetragon)

四角形 (quadrilateral あるいは tetragon) とは、辺4つで閉じた図形のことをいいます。4つの辺がどれも同じ長さかつ4つの角がどれも90度になっている四角形のことを正方形 (square) といいます。4つの角がどれも90度になっているものの4つの辺がすべて同じ長さとは限らない四角形のことを長方形または矩形 (rectangle) といいます。4つの辺がどれも同じ長さになっているものの4つの角がどれも90度になっているとは限らない四角形のことをひし形または斜方形 (rhombus あるいは rhomb あるいは diamond) といいます。正方形は長方形かつひし形の図形といえます。

長方形、ひし形の対辺 (opposite sides) の長さと対角 (opposite angles) の大きさは同じになります。

対辺の長さと対角の大きさが同じであるものの、4つの辺すべて同じ長さとは限らず、かつ4つの角がどれも90度になっているとは限らない四角形のことを平行四辺形 (parallelogram) といいます。平行四辺形の2組の対辺はそれぞれ平行 (parallel) です。

1組の対辺は平行だが、もう1組の対辺が平行とは限らない四角形のことを台形 (米語 trapezoid / 英語 trapezium) といいます。底辺の両端の内角 (interior angle) が等しい台形のことを等脚台形 (米語 isosceles trapezoid / 英語 isosceles trapezium) といいます。

平行な辺が1組もない四角形のことを不等辺四辺形 (米語 trapezium / 英語 trapezoid) といいます。アメリカとイギリスで trapezoid と trapezium の使い方が反対になります。

1組の対角の大きさが等しい四角形のことを凧形 (kite) といいます。隣りあう2組の辺の長さが等しくなります。

平行四辺形・等脚台形は台形の部分集合で、長方形は平行四辺形の部分集合かつ等脚台形の部分集合で、ひし形は平行四辺形の部分集合かつ凧形の部分集合で、正方形は長方形の部分集合かつひし形の部分集合ということになります。

1つの角が180度を超えているような四角形のことを凹四角形 (concave tetragon) といいます。180度を超える角が1つもない四角形を凸四角形 (convex tetragon) と言います。

4つの辺が交わるような四角形を自己交差四角形 (complex tetragon) といいます。自己交差四角形でないものを単純四角形 (simple tetragon) といいます。

多角形 (polygon)

多角形 (polygon) のうち、すべての内角の大きさが等しくかつすべての辺の長さが等しいものを正多角形 (regular polygon) といいます。正多角形でないものは irregular polygon といいます。

180度を超える内角をもつ多角形を凹多角形 (concave polygon) といいます。180度を超える内角を1つももたない多角形は凸多角形 (convex polygon) といいます。

辺の交わりのあるものを自己交差多角形 (complex polygon) といいます。自己交差多角形でないものは単純多角形 (simple polygon) といいます。

多角形の英語での呼び方と、正多角形の1つの内角の大きさは以下のとおりです。

日本語 英語 正多角形の内角の大きさ
三角形 triangle 60°
四角形 quadrilateral あるいは tetragon 90°
五角形 pentagon 108°
六角形 hexagon 120°
七角形 heptagon あるいは septagon 128.571°
八角 octagon 135°
九角形 nonagon あるいは enneagon 140°
十角形 decagon 144°
十一角形 hendecagon あるいは undecagon 147.273°
十二角形 dodecagon 150°
十三角形 triskaidecagon 152.308°
十四角形 tetrakaidecagon 154.286°
十五角形 pentadecagon 156°
十六角形 hexakaidecagon 157.5°
十七角形 heptadecagon 158.824°
八角 octakaidecagon 160°
十九角形 enneadecagon 161.053°
二十角形 icosagon 162°
三十角形 triacontagon 168°
四十角形 tetracontagon 171°
五十角形 pentacontagon 172.8°
六十角形 hexacontagon 174°
七十角形 heptacontagon 174.857°
八十角形 octacontagon 175.5°
九十角形 enneacontagon 176°
百角形 hectagon 176.4°
千角形 chiliagon 179.64°
一万角形 myriagon 179.964°
百万角形 megagon ~180°
\(10^{100}\)角形 googolgon ~180°
\(n\)角形 \(n\)-gon \(\frac{n-2}{n}\times 180°\)

N.B. 十の位が20なら、 icosi- で始まります。30なら triaconta- 、40なら tetraconta- 、50なら pentaconta- 、60なら hexaconta- 、70なら heptaconta- 、80なら octaconta- 、90なら enneaconta- 、100なら hecta- で始まります。一の位が1なら、 -henagon で終わります。2なら -digon 、3なら -trigon 、4なら -tetragon 、5なら -pentagon 、6なら -hexagon 、7なら -heptagon 、8なら -octagon、9なら -enneagon で終わります。たとえば六十二角形なら、hexacontadigon となります。百三十五角形なら hectatriacontapentagon となります。十三角形以上は、13-gon、100-gonのように、数字とその後ろに-gonをつけて書いてもかまいません。

円 (circle)

(circle) とは、ある点を基準として、そこから距離の等しい点の集合です。基準となる点のことを中心 (center) といい、その距離のことを半径 (radius) といいます。

中心を通って円の端から端まで結んだ線分の長さのことを直径 (diameter) といい、中心から距離の等しい点の集合のことを円周 (circumference) といいます。円周の長さは、直径の定数倍となっており、この定数のことを円周率 (pi) といい、ギリシャ文字 \(\pi\) であらわします。

円の直径を \(d\) とすると、円周は \(\pi d\) 、面積 (area) は \(\frac{\pi}{4}d^2\) とあらわすこともできます。これは一辺の長さ\(d\)の正方形の面積のおよそ8割 (=\(\frac{\pi}{4}\)) になります。

円の半径を \(r\) とすると、円の円周の長さは \(2\pi r\) 、面積は \(\pi r^2\) となります。

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円の1点に接する直線のことを接線 (tangent) 、円の2点に交わる直線のことを割線 (secant) といいます。円の2点に交わるところで切った線分のことを (chord) 、弦の端点を結ぶ、円周にそった部分を (arc) といいます。

円を、ピザを切り分けるように中心から分割したものをおうぎ形 (sector) 、弦で分割したものを弓形 (segment) といいます。おうぎ形の面積は、半径が \(r\)、中心角が \(\theta\) ラジアンのとき、\(r^2\theta/2\) になります。

円の性質

円周上に多角形の頂点がすべて乗るとき、その円をその多角形の外接円 (circumcircle あるいは circumscribed circle) といいます。外接円の中心をその多角形の外心 (circumcenter) といいます。三角形の外心は、その三角形の各辺の垂直二等分線 (perpendicular bisector) の交点になります。

三角形の3つの辺に接する円のことをその三角形の内接円 (incircle あるいは inscribed circle) といいます。内接円の中心をその多角形の内心 (incenter) といいます。三角形の内心は、その三角形の各頂点からの角の二等分線 (angle bisector) の交点になります。

三角形のある辺と、残りの2つの辺の延長線に接する円のことをその三角形の傍接円 (excircle) といいます。内接円の中心をその多角形の傍心 (excenter) といいます。三角形の傍心は、その三角形のある頂点からの角の二等分線と、他の頂点の外角の二等分線との交点になります。

楕円 (ellipse)

楕円 (ellipse) とは、ある2つの点を基準として、それぞれからの距離の (sum) が等しくなるような点の集合です。基準となる2つの点のことを焦点 (focus 二つ合わせて複数形 foci) といいます。2つの焦点が中心に一致したものを円とよびます。

2つの焦点を通って楕円の端から端まで結んだ線分のことを長軸 (major axis) 、中心を通って長軸と直交し、楕円の端から端まで結んだ線分のことを短軸 (minor axis) といいます。2つの焦点からの距離の和は長軸の長さに等しくなります。

長軸を楕円の中心で半分に分けた2つの線分のことを半長軸 (semi-major axis) 、短軸を楕円の中心で半分に分けた2つの線分のことを半短軸 (semi-minor axis) といいます。半長軸の長さ \(a\) 、半短軸の長さ \(b\) に対して、楕円の面積は \(\pi ab\) として求められます。また楕円がどれだけ円からかけはなれているかを示す離心率 (eccentricity) は、

\[ \frac{\sqrt{a^2-b^2}}{a} = \sqrt{1-\frac{b^2}{a^2}} \]

で求められます。

楕円の周長 (perimeter) は、正確には求めるのが難しいのですが、

\[ 2\pi\sqrt{\frac{a^2+b^2}{2}} \]

で近似値を求められます。

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楕円の1点に接する直線のことを接線 (tangent) といいます。その点から、その楕円のそれぞれの焦点を結ぶ線分と接線とのなす角は同じになります。つまり、焦点から楕円周に向かって光や音を飛ばすと、楕円周で反射したものはもう1つの焦点に到達することになります。

合同 (congruent) と相似 (similar)

2つの図形が合同 (congruent) とは、一方の図形に対して回転 (rotation)、対称移動 (reflection)、平行移動 (translation) をしたときにもう1つの図形に重ねられる関係のことをいいます。

2つの図形が相似 (similar) とは、一方の図形を回転・対称移動・平行移動のほか、拡大縮小 (resize) をしないともう1つの図形に重ねられない関係のことをいいます。

立体図形

立体 (solid) は、3次元の図形で、高さ (height) 、 (width) 、奥行き (depth) をもちます。立体には体積 (volume) と表面積 (surface area) があります。

立体には、平面 (flat face) だけからなる多面体と、曲面が含まれる非多面体があります。多面体の代表的なものは立方体 (cube) 、直方体 (cuboid) 、正多面体 (Platonic solid) 、角柱 (prism) 、角すい (pyramid) で、非多面体の代表的なものは (sphere) 、円柱 (cylinder) 、円すい (cone) 、トーラス (torus) があります。

多面体 (polyhedron)

多面体 (polyhedron 複数形 polyhedra) とは、平面 (flat face) だけからなる立体をいいます。多面体を構成する (face) は必ず多角形になります。2つの面が交わる線分のことを (edge) といいます。

複数の辺が交わるところを頂点 (vertex 複数形 vertices) といいます。四面体には4つ存在します。

多面体の場合、面の数と頂点の数の和は、辺の数より2つだけ多いという関係があります。これをオイラーの公式 (Euler's formula) といいます。

立方体 (cube)

立方体 (cube) は、6面がすべて合同な正方形で構成された六面体のことです。

立方体の表面積 (surface area) は、辺の長さを \(a\) とすると \(6a^2\) で求められます。体積 (volume) は、\(a^3\) となります。

直方体 (cuboid)

直方体 (cuboid) とは、長方形のみを面とする六面体のことです。接尾辞 -oid は、「〜風の」という意味があります。cube風の立体、という意味です。

直方体の表面積 (surface area) は、幅を \(w\) 、長さを \(l\)、高さを \(h\)としたとき、 \(2wl+2lh+2hw\) で求められます。体積 (volume) は、 \(lwh\) で求められます。

正多面体 (Platonic solid)

正多面体あるいはプラトンの立体 (Platonic solid) とは、すベての面が正多角形である多面体をいいます。各頂点で交わる多角形の数はすべて同じになります。

以下に代表的な正多面体の例を示します。

日本語 英語 面の形状 面の数 頂点の数 辺の数 各頂点で交わる面の数
正四面体 regular tetrahedron 正三角形 4 4 6 3
立方体 cube 正方形 6 8 12 3
正八面体 regular octahedron 正三角形 8 6 12 4
正十二面体 regular dodecahedron 正五角形 12 20 30 3
正二十面体 regular icosahedron 正三角形 20 12 30 5
角柱 (prism)

角柱 (prism) とは、2つの端面が合同で、平面のみからなり、断面が長さ分積み重なった立体です。角柱の2つの端面は平行で、それぞれを底面 (base) といいます。底面以外の側面はすべて平行四辺形です。底面が三角形の角柱を三角柱 (triangular prism) 、底面が正方形の角柱を正四角柱 (square prism) 、底面が五角形の角柱を五角柱 (pentagonal prism) と言います。

6面とも正方形の角柱のことを立方体 (cube) といいます。

2つの底面がすぐ上に位置するものを直角柱 (right prism)、そうでないものを斜角柱 (oblique prism) といいます。

底面が正多角形である角柱を正多角柱 (regular prism) 、そうでないものをirregular prismといいます。

角柱の体積は、底面積 (base area) と高さ (height) の積であらわされます。表面積は、底面の周長 (perimeter) と側面の辺の長さの積と、底面積の2倍をたしたものとなります。

角すい (pyramid)

角すい (pyramid) は、多角形の平面からなる底面 (base) と頂点 (apex) からなる立体です。底面以外の面はすべて三角形です。底面が三角形の角すいを三角すい (triangular pyramid) 、底面が正方形の角すいを正四角すい (square pyramid) 、底面が五角形の角すいを五角すい (pentagonal pyramid) と言います。

頂点が底面の中心のすぐ上に位置するものを直角すい (right pyramid) 、そうでないものを斜角すい (oblique pyramid) といいます。

底面が正多角形である角すいを正多角すい (regular pyramid)、そうでないものを irregular pyramid といいます。

角すいの体積は、底面積 (base area) と高さ (height) の積の3分の1であらわされます。表面積は、底面積と底面の周長 (perimeter) と母線の長さ (slant length) の積の2分の1となります。

非多面体 (non-polyhedron)

非多面体 (non-polyhedron) とは、多面体でない立体、つまり曲面を含む立体をいいます。

球 (sphere)

(sphere) は、ある点を基準として、そこから三次元的な距離の等しい点の集合です。基準となる点のことを中心 (center) といい、その距離のことを半径 (radius) といいます。

半径 \(r\) の球の表面積 (surface area) は \(4\pi r^2\) 、体積 (volume) は \(\frac{4}{3}\pi r^3\) となります。球はすべての立体の中で、表面積に対して体積が最大となります。ものを袋に目一杯つめこむと、だんだん球状に近づいていくことからもわかります。

回転楕円体 (spheroid)

回転楕円体 (spheroid) とは、球をつぶしたような形の立体で、楕円を長軸または短軸を軸に回転させたものです。

円柱 (cylinder)

円柱 (cylinder)とは、四角形を、辺の1つを軸に回転させたものです。

円柱の底面 (base) の円の中心と上の面の円の中心を通る直線が底面と直交しているものを直円柱 (right cylinder) 、そうでないものを斜円柱 (oblique cylinder) といいます。

円柱の表面積は、底面の円の半径を\(r\)、高さを\(h\) とすると

\[2\pi r(r+h)\]

体積は

\[\pi r^2h\]

になります。体積の覚え方は、半径z、厚さaのピザをイメージして、pizza (pi×z×z×a) と覚えます。

円すい (cone)

円すい (cone) とは、直角三角形を、短辺の1つを軸に回転させたものです。

円すいのとがった部分のことを頂点 (apex) 、下の円のことを底面 (base) といいます。頂点が底面の中心から垂直に位置している円すいを直円すい (right cone) 、そうでないものを斜円すい (oblique cone) といいます。

円すいの表面積は、底面の円の半径を\(r\)、高さを\(h\) とすると

\[\pi r\sqrt{r^2+h^2} \]

体積は

\[\frac{1}{3}\pi r^2h\]

になります。

トーラス (torus)

トーラス (torus) とは、ドーナツ状をした立体です。空間上のある点を中心に、そこから一定の距離をとった点の集合として円を描き、その円周上の点を中心にある半径の小円を描き、その小円をもとの円の円周にそって積み上げて一周させたものです。トーラスには辺・頂点は存在しません。

もとの円の半径を\(R\)、円周上の点を中心とした小円の半径を\(r\)とすると、トーラスの表面積は

\[2\pi R \times 2\pi r \\ = 4\pi^2Rr\]

となります。体積は

\[2\pi R\times \pi r^2 \\ = 2\pi^2Rr^2\] で求められます。

参考